Luxion KeyShotインタビュー

Luxion社のマーケティング担当VPであるThomasがあちらのCAD系のサイトCADdigestのインタビューに答えています。Luxionについて、3.3について、KeyShotVRについてなど様々な質問が並んでいますが、そのうち面白かった部分を下記に翻訳/転載します。

Q:KeyShotに関する将来のプランで具体的なものはありますか
A:まず「アセンブリが変更された場合レンダリングモデルはどうなるか?」疑問に答えようとしています。KeyShotとCADシステムのライブリンク機能のデモ版が既に公開されています。まずCreo、SolidWorks、Rhino用途となるものです。今年後半にKeyShot4がリリースされますが、ここでその機能が実装されます。CAD上で3Dモデリングを行った後、新しいアップデートボタンを押すと変更のあったパーツだけKeyShotに送られます。マテリアルやアニメーションはそのままでそれにより再レンダリングの時間がかなり短縮されるはずです。

Q:今後レンダリングソフトはどのような方向に行くとお考えですか?
A:NVidia社などは特に将来のレンダリングエンジンは全てGPUベースになると考えているようですが、我々はGPUベースのソフトウエアはハードウエアに依存しすぎていると考えています。複数の特別なグラフィックカードが必要ですし、その場合も素早いレンダリングを行うには同時に行う計算数を制限する必要があります。つまりラップトップコンピュータでは不可能、ということにもなります。多くのユーザはモバイルPC上でCADを動かしています。オフィス内でも世界中どこでも他の場所に移動する必要があるのです。

対照的に、我々の製品は100%CPUベースです。つまり大抵のPCで動作します。KeyShotでの物理的制約はRAMの容量だけです。RAMは多ければ多いほど快適に動作します。KeyShotはまたCPUの持つ全てのコア、スレッドを100%フルに活用します。コア、CPU、スレッドを2倍にすると計算処理も2倍になります。64コアのSuperMicroシステム上でも、ソフトウエアを書き直すことなく、64コア全てを使って計算を行います。

また、CPUベースであるということは、レンダーファーム内でネットワーク上のどのコンピュータもスレーブとして利用できることを意味します。KeyShotネットワークレンダリングソフトをファーム上で走らせる時も特別なグラフィックカードは必要ありません。(年間\1,800/コア)。例えばオフィスで皆が仕事を終えて家に帰った後、彼らが使用しているデュアルコア/クアッドコアのマシンを有効活用してネットワークレンダリングを行うことも可能です。

興味深いのは日本でも同様の現象が見られることです。筆者も結構な数のユーザーと話をしたことがありますが、「うちはレンダリングやらない。もしくは要らない」というユーザ(特にCADを純粋に設計ツールとして使用しているユーザ)やはり多いです。例えば設計の部署内ではレンダリングは必要ないかもしれません。CADのシェーディングのままでもお互い暗黙知として理解している部分が多いので設計者同士では話が通じる場合が多いのです。但し意思決定者層へのプレゼンやコンセプト段階でのデザイン評価などはなるべくリアルなものを作った方が評価は(当たり前ですが)良くなります。

反対にマーケティング用途ではこういうツールの威力に気づきつつある人が多いようです。弊社のユーザで建材などを製造している会社があります。レンダリング等は当然KeyShotが初めてなのですが、この前見せて頂いたカタログでは実に綺麗な絵を作っていました。(このユーザは機会があったら是非紹介したいですね)。いつも感じることですが、ツールが持つ実際の能力よりも人間側のメンタリティがボトムネックとなっていることのほうがむしろ多いようです。

 

CATIAファイルの読込とレンダリング

既にご存じの方多いと思いますが、KeyShotはCATIA V5ネイティブデータをサポートしています。.catproductデータを読み込むとCATIA上でのアセンブリ、ツリー構造などがそのままKeyShotに渡ります。(CATIA上とは異なるパーツ分けを行いたい場合はKeyShotにインポートする前にフェースに異なる色をアサインしておいてください) もちろん.catpart単体でも大丈夫です。IGESやSTEPなどの中間データを介する必要はありません。これは使ってみるとなかなか便利な機能です。また大規模なアセンブリデータも物理メモリが許す限りの範囲で読み込みます。その制限はありません。この辺はGPUを使うレンダラーにはないメリットでもあります。

今回はクボタシステム開発株式会社様にお邪魔してテストを行ってみました。手順はいつも通りに行います。(ファイル>インポート)

CATIA上でのデータ

お借りしたデータを読み込んでみると下記のようなインポートダイアログが表示されます。テセレーション値を細かく調整したい場合はアドバンスをクリックしてテセレーション値を表示させます。今回はデフォルトの設定ではややポリゴンが粗かったので細かく調整し直しました。

インポートダイアローグ

アドバンス設定値

読み込むとCATIA上のアセンブリ構造がそのまま保持されていることがわかります。

 

読み込んだデータにマテリアルを適用してレンダリングを行ってみました。このようにこちらが行った操作が画面上ですぐに反映されるのがKeyShotの最大の利点です。またKeyShot自体はあまりメモリを使用しないソフトですので(CPUはフルに使用しますが)他の3Dアプリケーションを立ち上げたままでも操作充分に可能です。

 

完成したイメージ


設計者同士ではお互いに共通言語が暗黙知として形成されているので、3Dデータを綺麗にレンダリングして見せる、という用途あまりないかもしれません。只例えば、エンドユーザや経営者層などCAD上でのOpenGLシェーディングを見せてもぴんとこない(3D設計に直接関わってない層)人達に見せる時には非常に効果を発揮するかも知れません。また弊社ユーザでも部品メーカーなどがKeyShotを使ってカタログなどのコンテンツを作るケースも徐々にではありますが着実に増えてきています。そういうわけでビジュアライゼーションと呼ばれるこの分野実は未だ発展途上です。ユーザ側がKeyShotのようなツールをいかに賢く使うかがポイントとなりそうです。

最後にご協力頂いたクボタシステム開発株式会社の雉子波様、北澤様ありがとうございました。

 

KeyShotアップデート ビルド2.1.21のリリース

新しいビルド2.1.21がリリースされました。今回は以下の点が修正されています。