ボトルやガラスの表現

これも興味深いエントリーなので転載します。ガラスのボトル(この場合某有名清涼飲料水のボトルですが)のレンダリングに関してなのですがKeyShotの場合デフォルトのガラスマテリアルをアサインしてもそれなりの質感は出ます。が、CGはそこからのあと少し、もう一手間がリアリズムやクオリティを向上させることが多いのです。この場合はテクスチャーを使っているのですが以下がそのテクニックになります。

  • Photoshopでシアン色のテクスチャーを作ります。上から下に透明→シアンというグラディエーションがかかるようにします。
  • opacity=透明度のパラメータを30%ぐらいに設定、.png形式で(アルファチャンネルつき)で出力
  • ガラスマテリアルにラベルとして適用
  • マッピングタイプをcylindricalにしてラベル強度を2.5に設定

下の画像がそのテクスチャーになります。

モデルの色を弄るのではなくテクスチャを使うところがミソなのですが、元のフォーラムを見るとこれに加えてもう少し細かいテクニックを用いているようです。それに関して説明がありました。

ガラス=ボトルをもう少しリアルに見せるのに他の手法を用いています。ガラスの内側に波立つようなバンプマップを適用します。下のボトルを見てもわかるようにボトルに対して不均等にグラディエーションが掛かります。それらを生かしてハイライトや影も拡散させるようにします。KeyShot標準のwavy-bmps-normal.jpgを使ってスケールをあげます。

バンプのテクスチャーが下記になります。

単純にグラディエーションだけではなく他の要素(影やハイライト)も考慮して、という例です。面白いですね。

KeyShot 2、KeyShot 3とテクスチャー、ガンマ設定

このエントリーに関連して質問がありました。その内容ですが、KeyShot2で作成したファイルをKeyShot3で読み込んでレンダリングすると見栄え、質感が異なる、というものでした。特にテクスチャー、ラベル周りが暗くなる、という現象です。これに対して以下考察を加えたいと思います。

  • KeyShot2とKeyShot3のマテリアルは同じものです。(スペキュラーマップ、オパシティマップなど拡張された機能は当然異なりますがそれ以外は同じです)
  • KeyShot3ではデフォルトのガンマ設定が異なるのでレンダリング結果も違ったものになります。(デフォルトガンマ値が変更された理由は後で述べます)
  • ガンマ値が高い、一方でマテリアルやライトが同じものだとすると当然レンダリング結果は平板なもの(コントラストが弱いもの)となります。

これを変更するには

  • ガンマ値を下げる(言い換えればKeyShot2の設定に戻す/近くする)。
  • マテリアルを弄る(テクスチャに関わることなのでテクスチャのコントラストや明るさを変更する)。
  • 同じ理由で環境タブ内のコントラストを変更する。

となります。「同じファイルなのに結果が違うのは何故?」という素朴な疑問ではありますが上記の設定を変更して修正してください。

デフォルトのガンマ値が変更された理由ですが

  • 元々デフォルトのガンマ値では出来上がったものが暗かった。
  • ガンマ値を2に上げることにより、モニター特性が非リニアであることを相殺できるのと、通常モニター自体のガンマは2.2なのでその値に近づく。つまり表現としては自然なものになる。

の2点があげられます。狙いとしてはレンダリングイメージの質感を上げるためのことがわかります。ですので修正方法としてはガンマを下げることもOKなのですができればマテリアルや環境を変更したほうが望ましいことになります。(KeyShot 3ではテクスチャ内のコントラストも表現されますので)

さて、ちょっと原理的な話になりますが、KeyShotはビューボート内で全ての色情報を32bitとして扱っています。大抵のテクスチャーは8bitですので読み込んでもそもそも合うはずがありません。方法論としては、理想は全てのテクスチャーが.exrや.tifなどの32bitであること(これであれば色情報は統一されます)、そうでない場合は(現実世界ではほとんどそうです)KeyShot内でテクスチャーを弄るか、Photoshop内で行うこととなります。多少ややこしい話ではありますがテクスチャを貼り付けた場合、色や輝度があわないのは当たり前である、ということをご理解頂けたらと思います。下記あちらのフォーラムで見つけた画像です。左がKeyShot 2で作ったもの、右がKeyShot 3で作ったもの、違いがおわかり頂けますでしょうか。

 

anistrophic マテリアルの設定

anistrophic(異方性)というのはCGの世界で使われる用語ですが、要は鍋底のような金属の質感を表現するのに用いられます。KeyShotでこのような質感を表現する場合にいくつかのコツがあります。具体的にいいますと

  • ノーマルマップを用いて溝を浅く設定、ライトが現実世界と同じように当たるようにする。
  • ノーマルマップのみを用いる。

となります。Luxionのサポートの方が作られたサンプルファイルが下記になります。(上手いですよね)

 

ボタンの質感が綺麗に表現されています。サンプルファイルは下記からダウンロードお願いします。KeyShotパッケージファイルとなっております。ダブルクリック後任意の場所に展開してください。

MachinedButton.ksp

KeyShot 3 -新機能編

KeyShot 3の新しい機能を紹介したビデオがいくつか公開されています。これまでアニメーションに関してはいくつか動画をごらん頂きましたが、その他の新機能に関しては本邦初公開です。以下、順々にご紹介していきます。

1) 新しいレンダリング機能

ここではDiffuseテクスチャーとSpecularテクスチャーを個別に設定してレンダリングを行っています。今までは単一のテクスチャーしか設定できませんでしたが、本バージョンから別個のテクスチャーを配布できます。この場合specular側の(つまりハイライトの部分の)ゴミのような枠があたっているのがわかります。この例では?という感じですが実際この機能非常に便利です。。

2) 個々のパーツの移動。これ今まで出来なかった機能ですね。単純に非常にありがたいです。

3)インタラクティブなテクスチャーの操作

テクスチャーを割り当てたまま、ハンドルバーで拡大したり、引っ張ったり、回転させたりといった機能です。一時的にレンダリングを止めていると予想されていますがこれも便利な機能です。

KeyShot 3ですが現状リリースが少し遅れておりまして、10月を予定しております。

ノーマルマップと作成ソフト

ノーマルマップとはバンプマップと同様にテクスチャーで高さを擬似的に表現する時に用いられます。バンプのほうは黒白色から構成されています。(Photoshop等で作られた方も多いでしょう。)ノーマルマップは(日本語でいう法線マップですね)3DCG でバンプマッピングを実現するための特殊なテクスチャで、各テクセル(テクスチャマップ上のピクセル)にカラー値を格納する代わりにその場所の法線を記録したものです。これにより、平面のポリゴン上に擬似的な凹凸を表現できます。ゲーム等では既に当たり前のように使われていますが、でこぼこを表すには非常に強力です。KeyShot上でもこちらの方が細かいコントロールが可能です。(バンプマップタブ内の「法線マッピングにチェックを入れるのを忘れないようにしてください。)

下が通常のバンプマップです。白黒のみから構成されています。

これがノーマルマップです。

ノーマルマップを作成するのには沢山のソフトがあります。ここではそのいくつかを紹介していきます。

Normal Map Generator
オープンソースのものです。
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SSbump Generator (with Cuda)
Cudaと一緒に動くものですね。こちらのWin7 64bit環境では動作しませんでした。
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nDo (Create advanced normal maps straight in Photoshop CS2-CS5, Win and OSX)

Photoshopのプラグインとして動作するものですね。 Photoshop CS2-CS5, WinとOSXが動作環境です。

サイト

Blender / Normal Maps
BlenderはオープンソースのCGソフトですがその中にノーマルマップ作成機能も含まれています。
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Crazybump

サイト

Genetica
HDRI編集、アニメーション編集、テクスチャー編集などの機能が合わさったソフトのようです。これなかなか面白そうなツールですね。
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Smart Normal
Adobe air上で動作するものです。
サイト

いろんなものがあります。試してみると面白いです。

バンプマップを使ったエンボスロゴの作成方法

本家のtipsのほうで取り上げられてましたので、ここでも簡単に学習しておきます。いろんな手法がありますがここではKeyShotのロゴを作成しています。

まずはPhotoshop側で下記のように設定します。

  • 通常バンプは黒白の画像を作成しますがここでは白と透明の下地を使用(ロゴの部分だけを浮き出させるようにです)
  • png形式で保存(アルファチャンネルを別個に作る必要が無いので)
  • 上記画像を作成後、KeyShot側で読み込む。

上の作業が終わったら今度はKeyShot側で下記のように設定します。

  • リピートを切って一カ所に表示
  • Keep aspect ratioのチェックをオフにして自分で任意に上下比を変更する。
  • ポジションをクリックして好きな場所に移動
  • 角度で上下逆さまのテクスチャーを回転
  • ロゴの部分は色を保持したままテクスチャーを作成。保存後KeyShotに適用。
  • syncにチェックを入れるとバンプマップと同期して設定が簡単に。
  • intensityを落として見かけを良くする

となります。
KeyShotの場合、この辺の操作非常に簡単です。一度ビデオをご覧いただければ(英語で恐縮ですが)すぐにできるようになります。

ちなみにバンプでマイナス値を入れると凹み部分として表現されます。
下記の画像のようになれば完成です。


サンプルファイルをこちらに置いておきました。試してみてください。

KeyShot 2.1がリリースされました。

KeyShot 2.1がリリースされました。今回のバージョンは今年の夏に行われたSiggraph 2010で展示されたものから新たに多くの新機能、機能向上等が盛り込まれています。KeyShot2をお使いのユーザーは無償でバージョンアップが提供されます。以下がKeyShot2.1に実装された新機能のリストです。 続きを読む