フリーのHDRIがこちらのサイトからダウンロード出来るようです。解像度は4Kなのでそれほど高くありませんが、GPUレンダリング/テスト/ライティング/プロダクト系のビジュアライゼーション等々には使えるのではないでしょうか。勿論KeyShotにも利用可能できますしHDR LightStudioで編集も可能です。
画像下の”They can be downloaded in one 7zip package from HERE.”のHEREからダウンロード可能です。
フリーのHDRIがこちらのサイトからダウンロード出来るようです。解像度は4Kなのでそれほど高くありませんが、GPUレンダリング/テスト/ライティング/プロダクト系のビジュアライゼーション等々には使えるのではないでしょうか。勿論KeyShotにも利用可能できますしHDR LightStudioで編集も可能です。
画像下の”They can be downloaded in one 7zip package from HERE.”のHEREからダウンロード可能です。
先日、新しいバージョンがリリースされたばかりですがHDR Light Studioの新しい機能、新バージョンの情報が入ってきました。以下、紹介していきます。
MacとLinuxバージョンが用意されるようです。Mac版はリクエストが割合多かったものです。期待が持てます。
名前の通り、既存のHDRの最も明るい部分、光源(例えば太陽の光)に対してコントロールを加えるものです。光源によりよく一定の角度からライトに模様がついてしまったりイルミネーションが強すぎたり、といったことが起こります。SunShade Nodeによりこういった不要なライトを効果的に排除します。ダイアル方式でHDRIライト内のあらゆるライトに対して輝度を調整します。下がCVMP 2011で展示したビデオです。因みにですがHDRは光源の部分の輝度が必ず弱いです。(カメラで撮りきれないため)同時にこのようなノイズがのったりといった現象が起こります。
LightPaint TechとはLiveLightや(KeyShotなどLiveLightが操作可能なアプリケーション)からインタラクティブにライトをコントロールします。3Dモデル側をクリックしてここにライトをといったやり方なのでこれはとても便利だと思います。
2011/11にLightmap社はCVMP 2011に出席しました。これは3DアーティストやVFX技術者の為のミーティングでそこで製品のスネークプレビューを行って彼らの意見を聞きました。下の動画がその時に公開したものです。
KeyShot3.1の概要が発表されました。今回もユーザからのリクエストを踏まえたかなり内容の濃いバージョンアップとなりそうです。以下順を追って説明していきます。
KeyShot3.1ではフレークの配置とサイズをコントロールできる新しいメタリックペイントマテリアルです。自動車のペイントを忠実に再現します。KeyShot3.1のマテリアルライブラリーに予め用意されているのでドラッグ & ドロップですぐに使用可能です。特別な設定は必要ありません。
KeyShotインターフェース内でリアルタイムにライティング環境を編集します。ライトの輝度、色、位置などの調整を行います。詳細は以下になります。
KeyShot上で他の3Dソフトウエアで作成されたマテリアルを読み込みます。これにより、出力先の3Dソフトウエアでの色やマテリアル設定に従って、インポート時にマテリアルをモデルに自動的に反映します。レンダリングやアニメーションを行うのに必要な準備時間を大きく短縮します。詳細は以下になります。
アニメーション機能の拡張も当バージョンで行われました。詳細は以下になります。
KeyShot3.1で3DConnexionデバイスが正式にサポートされました。
レンダリング時間短縮に有効な新しいネットワークレンダリングシステムです。KeyShot 3 Proのオプション製品となります。レンダリングイメージ、アニメーションをキューに格納して複数のPCにタスクを分散します。詳細は以下になります。
個人的にはペイントのフレークは非常に楽しみです。実は広告コンテンツの場合、フレークを少しばかり多めに強調することはよくあります。画像で見た限りそれっぽくとても良いと思います。(後処理でレタッチを入れすぎるとどうしても塗りたくった感が強くなります。このような自然な質感に少しばかりアクセントを入れるほうが個人的には好みではあります)リリースは今クォーター(1~4月の間)と発表されています。
このたびリリースされましたHDR Light Studio V3の新機能を説明致します。
Synthetic Lightingソースを使ってライティング環境や既存のHDRファイルをカスタマイズします。以下の新しいブレンドモードによって既存のHDR環境の修正/変更をよりインタラクティブに行います。ブレンドモードはinvボタンによって設定を反転させることも可能です。
強力なカスタムフォールオフ機能はフォールオフ形状に対して精緻なグラディエーションライティングを作成します。ライトのグラディエーション開始位置をリフレクションに対して正確に配置してデリケートなスタジオライティングも再現します。カスタムフォールオフ機能は新しいブレンドモードによって設定された領域も正確にコントロールします。
ライトが一色でなければならない理由はありません。Synthetic LightsとPicture Lights両方で端から中心にそって異なる色を適用できます。その効果は微妙ながら絶大です。フォールオフのようにPicture Light内で明るさのグラディエーションを掛けることも可能です。これにより例えばソフトボックスに対して微妙なチューニングを行います。
ライティングアーティストの要望に応えるべく新しいカラーピッカーを用意しました。カラー定義グリッドで微妙なカラーリングを行いその効果をリアルタイムに確認します。カラーマッチングツールはHDRやLDRイメージの色をマッチするために用いられます。その他Kelvin Color Temperatureピッカーを備えています。
本家のブログに面白いエントリーがあったので転載します。KeyShotを映画のプレビズ(正確にはその前の段階ですね)に使うという面白い例です。VFXアーティストが質感を見るのに使っているようです。向こうの人なのでほめ方が若干大げさですがw、そのまま訳しています。
過去数年間、ありとあらゆるリアルタイムレンダリングソフトをチェックしてきましたがKeyShotをテストした後、これだ!ということになりました。プロジェクトの最初から、プリプロダクションの初期段階からディレクター、VFXスーパーバイザー、撮影ディレクターと密にコミュニケーションを取ってビジュアルな感覚を共有してプロジェクトに必要とされる品質を確保することが出来るようになりました。アートディレクターとしてプロダクションプロセス全体のVFXワークをを担当していますが、ディテール隅々にまで気を配ることにより、プロジェクトを成功に導くことが出来ます。私の名前はGreg Straszといいます。Red Baron、2012、2012、Anonymousなどの作品に参加しています。
KeyShotのデモ版を最初に立ち上げた時、大きなポテンシャルを持つパワフルなツールを手に入れたことに気づきました。何日かテストした後、プロダクションコンセプトとプレプロダクションレンダリングと非常に素早く作れることに感心しました。Luxion社のThomas Tegarに連絡してアルファ、ベータテストに参加してこのプロダクトの可能性をより良い方向に進めていこうと、思いました。
プロダクションにおいて、コンセプト、ショット、ルックなどでビジュアルな感覚を共有するのに、KeyShotは欠かせないツールとなりました。3Dモデル上でライティングやマテリアルの変更が必要な場合、KeyShot上でぱっとやり直してそれをVFXスーパーバイザーやディレクターに見てもらいます。つまり変更点をすぐに見ることが出来てフィードバックもそのまま返せるわけです。このプロセスで、例えばレンダリングのできあがりを待たなければいけない場合と違っていいショットを生み出すベースを作り出すことが出来ます。これはコストや時間を短縮するユニークなプロセスです。これらの変更点はCGやコンポジットパイプラインに簡単に反映できます。
KeyShotでスキャンされた3Dモデルもチェックしています。3Dチームがスキャンデータの掃除をして、モデルを完成させている間、KeyShotを使って簡単なプレビューを行います。基本的なライティングを決めてものがどのように見えるかをプレビューします。大抵、スキャンデータからのこの最初のレンダリングがルック作成の最初の一歩となります。
2012のようなプロジェクトの場合、VFXのショットは合計1315個になります。(映画全体の半分の長さ)多くの異なる作成チーム、ポストプロダクション会社がHDRIの環境マップを撮影、使用します。HDRIファイルをテストするのにプロジェクトアセットをKeyShot上で開いています。32bit/チャンネルを持つHDRイメージをテストするのに通常ペイントツールやコンポジットツールを使用しますがKeyShotではもっと簡単にビジュアルフィードバックのチェックが可能です。
VFXアーティストにとってリアルなキャラクターのレンダリングは大きなチャレンジですが、リアルタイムサブサーフェススキャタリングはそれ以上に困難な課題となります。KeyShotではそんなことはありません!リアルタイムにモデルを可視化してレンダリング計算に待たされること無くクオリティを上げることができます。生産的なだけでなくいろんなことを試すことが可能です。異なるライティング設定、より多くのマテリアルを簡単に、短時間でテストできます。カメラの変更、移動なども瞬時に設定出来ます。KeyShotが持つサブサーフェススキャタリングに更なる機能を望むとすれば表皮、皮下の表現、スペキュラー、グロッシー、ディスプレースメントマップなどでしょうか。Luxion社には期待しています。KeyShotはオフラインレンダリングを完全に置き換えるものではないですが、プロダクション自体に大きな価値をもたらしています。
面白い例です。CGなので実物がその場にあるわけではないので、「こういう感じだよ」と見せて廻るのに使っているのでしょうか。ハリウッドの場合はプレビズに沢山お金を掛けます。向こうのプレビズを見たことがある方なら気づかれたかと思いますが、これ完成品じゃないのか、と間違えるぐらいのクオリティです。あちらの場合、制作費用がファンド化されているので、いいプレビズを作って見せて投資を募る、という側面があるからなのですが、そういう意味ではこのプロセスが非常に重要になるのでしょう。後ろのCGチームも「これだよ」という画像一枚あるだけで作業が必要になります。テクスチャーとかライティングとか基本的なものは共有するのでしょう。当然、後ろはRendermanやらその手の類いのツールでやっているのでしょう。日本でも例えばゲームでこういうことやったら意外と役に立つのかも知れません。
当ブログや、このページでも紹介している通り、HDR Light Studioは簡単にまたインタラクティブにライティング設定が行える優れたツールです。
KeyShotは製品としてHDRIのみをライト/光源として使用するのでこのソフトとの相性が非常に良いです。HDRIはライトといっても球形状のライトマップに画像を貼り付けたものです。どこにライトが反映されるか、ハイライトが入るかは、レンダリング画面で確認する必要がありました。今回、Live Plug in がリリースされてこの部分本当に使いやすくなりました。以下の動画をご覧ください。
結論からいうと2つのソフトウエアが本当にシームレスに統合されました。KeyShot側に新しく追加されたボタンをクリックするとHDR Light Studioが立ち上がります。HDR Light Studioでライトを作成するとすぐにそれがKeyShotに反映されます。ファイナルイメージに至るまでの操作が非常にスムースになりました。ライティング設定が終わったらlightを更に高い解像度で保存して、それを読み込み直して、とやるのが通常の方法ですが、これも時間が無い場合はこのままスクリーンショットを保存しても大丈夫な位です。(高い解像度を要求しなければ)今までこの2つのソフトを使っていた身からすると、まるで違う製品を操作しているような感覚です。
あと、もう一点、HDR Light Studio 9/1~10/30まで、期間限定セールを行っています。(Standard ¥60,000→¥41,800, Pro ¥90,000→¥62,800)良い機会ですので是非試してみてください。
このムービーでは自発光マテリアルを使ったライトの設定、使用方法を説明しています。
KeyShotはデフォルトではHDRIをライト、リフレクションマップとして使用します。これは球形のジオメトリーがぐるっとモデルを囲んでいると想定してください。質感等簡単に出やすい。計算が速くなる。操作が簡単などのメリットがあるのですがライティングの細かい設定が苦手という面もあります。
これ以前、当ブログでも触れましたし、よく頂く質問でもあります。復習をかねてもう一回ごらんください。
ポイントとしては
要は実際の撮影でのレフ板ですね。ムービー内では模様のついたテクスチャーを使っていろんな事をやっています。英語がわからなくても見ているだけで充分おわかり頂けると思います。
KeyShotやHDR Light Studioを使っていると、ああ、ここに置けたらみたいなケースが多いと思うのですが、下記のエントリー参考になると思います。
原文はこちらからです。
HDRI環境の中でオブジェクトの大きさがどのように反映されるか見てみましょう。CGレンダリングでのライティング用途において最も一般的に使われているのはパノラマ形状です。(他にVertical Crossなどがありますね)この四角形の画像は2:1のアスペクト比を持っています。球形状のオブジェクトにマッピングされるとレンダリングスペース上のある一点から360°を俯瞰してその視点を正確に表現します。HDRIは様々な方法で作成可能ですが今回はSpheronカメラで撮影したものと仮定します。
上の画像ではカメラは三脚に固定されています。魚眼レンズを用いており、180°いっぱいの画角を持ちます。真上から正面を通って真下までという形です。このカメラは上に向かって角度を変えて縦に切り取った横長の画像を作成します。それら画像が全て隣同士に並べられるとパノラマ画像ができあがります。
上の画像では赤い玉がカメラから遠ざけられています。結果としてパノラマ画像上ではボール自体は小さなものとなります。これはまあわかりやすいですね。
さてここからが面白い所です。上の画像では青い玉は赤い玉に比べてかなり大きなものであることがわかります。ただし、カメラの視点からは“見た目”はほぼ同じものとなります。赤い玉の後ろに青い玉の輪郭が見えるだけです。パースペクティブであることを考慮すれば当たり前のことかもしれません。それに加えてここでは、パノラマ画像上では大きさの概念、カメラ視点からオブジェクトへの距離の概念が無いこともわかります。オブジェクトは単純にビューの角度において一定の比率を占有するにすぎません。角度が大きければ、オブジェクトは近いかあるいは大きいかという風になります。
これはCGライティングにおいてHDRイメージを使用する時何を意味するのでしょうか?上の画像は2つのソフトボックススタジオライトを並べたものです。ビュー上では同じ角度を占めています。サイズがかなり違ってもパノラマ画像上では同じものとして見えます。
HDR Light Studioを実際に使ってライティング環境を構築する時、HDRI環境におけるこのサイズと距離の概念はとても役に立ちます。
上の画像では灰色のソフトボックスがリファレンスです。
ライトの大きさを二倍にするには、サイズを二倍にします。これはわかりやすいですね。
ライトの距離を二倍近づけるにもサイズを二倍にします。
この二つ、パノラマ画像上では同じ効果となります。両者に違いはありません。
HDR Light Studioでは50%のサイズで設定したライトは球形マップを照らすのと同じ高さを持ちます。つまり四角い/テント状のライトを作りたい時は50%×50%のサイズにするとこれが四角形の側面となります。HDR Light Studioの画面上で作成した例が下のものです。
そういえば、似たような作業をPhotoshopでも出来るという話を聞いたことがあります。HDRIをPS内でひっかいて、でも場所はインタラクティブにはわからないのでPhotoshopで保存してそれをMayaで開き直してMental Rayでレンダリングしてそれをいったりきたり、と能率は著しく悪そうですが確かにやってやれないことはありません。ただ、そういう根性論的な手法はあまり宜しくないとも思われます。こういうツールで短時間でライティング詰めて空いた時間を他の作業に使った方がよほど生産的です。
あと、一点、この説明非常にわかりやすいのですが、文中でもいわれているようにHDRIには距離の概念がありません。で、本当にピンポイントにここに当ててという場合にいささか制限があります。(特に車のような複雑な形状の場合です。上の画像ではヤカンなので問題は無さそうですがw。)つまりスタジオライティングを100%再現できるものでは無いということを予め念頭に置かれたほうが良いと思われます。で、ここから先はPhotoshopの出番なのですが、考えてみればレタッチ作業通常の写真でも行っています。そういう意味ではCGIに即したポスト処理を行えば、HDRIの持つ制限も充分カバーできると個人的には考えています。上に述べたようにツールでやれることはツールで効率よく行ってという手法です。
イメージベースドライティング(IBL)に関して面白いブログがありました。こちらでも紹介したいと思います。KeyShotはIBLのみを光源として用いているソフトウエアです。参考になると思います。
このエントリーでは3Dソフトウエアを使う際に使用するライティングの種類を述べて次にイメージベースドライティングが何故有益なのかを説明します。
上の画像は典型的なCGライティング、スポットライトを用いています。ドラゴンモデルをレンダリングするのにに一般的なシェーダーを用いています。CGスポットライトはドラゴンの方向に向けられていてライトと陰、そして白いハイライトを作り出しています。この白いハイライトはフェイク=偽のもので、シェーダー内のスペキュラー値で決定されます。フォトリアリスティックなアプローチではありませんが、ライティング手法としては今日も一般的に多くのCGクリエータに用いられています。リアリズムをもっと付加するには光源を見えるようにして偽のハイライトを無くす必要があります。
上の場合は、エリアライトを用いています。これもイミッターを使う手法です。基本的にはスポットライトと同じテクニックです。ただし3Dの形状やオブジェクト側からライトを出力してそれが目に見えて、リフレクションも同時に表現されています。リフレクション内に光源が見えており、つまり本物ののハイライトが作成されているのでこれによりかなり(一つ上に比べて)リアリスティックに見えます。この場合、偽のスペキュラーは用いられていません。イルミネーションとリフレクションが程よくミックスされて上手く表現されています-これにより更にリアリズムが増しています。イミッター内に画像を置いたりライトを置いたりして微妙な、凝った表現をすることもできます-つまり実際の撮影でソフトボックスを用いるような効果です。窓のような形状を置く手法もあります。CGライトはシーン内どこにでも置くことが出来ます。どこにライトを当てたいかを正確に設定できます。
さて、ここからがイメージベースドライティング(IBL)です。上の画像ではHDRIの環境マップがライティングを行うように球形のオブジェクトに巻き付けられていて、レンダリングを行うとイルミネーションとリフレクションが同時に作られ、表現されます。ドラゴンはあたかもその環境に存在するが如く見えています。HDRIに内包された現実世界の微妙なディテール、その全てがうまくリアリズムに寄与しており、これがレンダリングの質感を高めています。
イメージベースドライティング(IBL)が持つ制限の一つがこれです。上の図でわかるようライトは常に球形状から中心に放射されています。このため、イメージベースドライティング(IBL)は3Dスペース上で特定の場所にライトを置くことが出来ません。これは例えば、建築の内装などには適していないことを意味します。逆に宝石、工業製品、自動車などのライティングを行う場合、それ以外にも球形のマップの中に置いてレンダリングするものには向いていることがわかります。球形のライティングマップの真ん中に置かれたオブジェクトとその周りにあるHDRIが作成する正確なライティングとリフレクション(ユーザーが欲する場所に置かれています)、これにより高品質のイメージが作成されます。ディテールと微妙な表現、この二つを同時に達成します。
他のHDRIを使ってライティングしたものです。HDRI内のディテールがリフレクション上で表現されてイメージをよりリアリスティックなものにしています。
HDR上でのライト数は無制限です。ライトの位置と種類を変えることにより、オブジェクト上のライティングを様々な形で変更、表現できます。
HDRイメージには無数の微妙なディテール表現が含まれています。堅いオブジェクトを表現するだけではなく、直接光、間接光の表現も可能です。上のイメージはソフトなHDRIデザインを用いたものです。通常の四角い、硬い表現のライトを用いるより程よい効果が得られます。カメラマンが良く、トレーシングペーパーや他の素材を使って間接的な柔らかい光を作り出しているのと同じ効果がここで見られます。
HDRイメージは例えば太陽光が雲によって覆われているといった複雑な表現も可能です。画像として捉えられるものは何でも光源として利用できます。イメージベースドライティング(IBL)の革新的な部分です。ライトを作成する際、非常にフレキシブルです。
イメージベースドライティング(IBL)は只微妙な表現を行うだけではなく、ライティングを行う際、表現上多くの可能性を(クリエィティビィティ)、秘めています。HDR Light Studioはインタラクティブにイメージベースドライティング(IBL)を作成するソフトウエアです。Synthetic lighting、HDR Picuture lightなどのツールを使って複雑で微妙なライティング環境を作成します。イメージベースドライティング(IBL)を用いたCGライティングを行う際に、斬新でインタラクティブな手法を提供します。
HDR Light Studioのブログから引っ張ってきた記事なので多少製品の宣伝も混ざっている所はご勘弁ください。ただし確かにインタラクティブで簡単にライティング設定が行えます。
ちょびっと補足すると上2つ、IBLを用いないものはOpenGLのライティングです。まあ以前からあるやり方なのでポピュラーなこととCGオペレーターが慣れていることもあって広く使われています。こちらの欠点はライトを足していくと重くなる、ということでしょうか。HDRIのほうは基本的に画像なのでライトの数は無制限です。ちなみにイメージベースドライティング(IBL)の最初の提唱者がKeyShotの開発者でもあるJensen氏です。10年以上前からアイデアはあったのですが当時のハードスペックでは追いつかなかった事情があります。そういう意味では以前では考えられなかったことが出来るようになってきました。
KeyShotはデフォルトで環境マップ=Environment mapがいくつか用意されてます。KeyShotの場合は環境ファイルがライトを兼ねていますのでこれを変えることにより異なる演出が可能です。以前、こちらのエントリーでもいくつかご紹介しましたが、新しいファイルが追加されたので公開します。Backplate=背景版がついているものとついていないものがあります。
Computer Room
早朝に撮られたものです。窓から差し込む太陽の間接光、天井からの電灯の2つが光源です。この環境マップとバックプレートは小さな電気製品等に最適です。
Garage
早朝にガレージを撮ったもの。バックプレートは複数枚用意されてますのでレンダラーのチェック、小さな製品に最適です。
Contemporary Kitchen
キッチンの内部を撮影したものです。天井からは冷色系のアンビエントライト、窓からはもっと強い外光が差し込んでいます。
Munich Hallway
ホールの中程で撮影されたもの。窓からは太陽の直接光、天井からは冷たい色のアンビエントライトが来ています。
Mammoth Road
カリフォルニアのマンモスという所で晴れた日に撮影されたもの。所々雲で遮られた太陽からの直接光が降り注いでいます。(あちらの自動車広告で良く使われるようなトーンです)
Parking Garage
空の、他の車がいない駐車場で撮影されたものです。背景から差し込む間接光、弱い上部からのライトから成り立っています。
ちなみにちょっとしたTipsですがBackplateが無いものでパースが合わない場合自分で作ることが可能です。
KeyShotのカメラは実際のカメラに近い挙動を示すので例えばPhotoshopなどでやるよりもいいものができます。
※なお拡張子が.hdzというファイルはKeyShot独自のファイルですので他のレンダリングソフトでは使用できません。
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